心が疲れては涙すら出ない

夕方の空を見るとなんだか寂しい気持ちになりますね。。。

そうではなく、今回は心が疲弊して闇の中に片足ちょこんと突っ込んでしまうと、自分でもコントロールできない程に何をするにしてもやる気が起きずそれがまた苦しいという状況になってしまうというお話です。

私のお話をします。
普段は前向き自己肯定感の塊れおだす、とある高級旅館で仲居のお仕事をしていました。派遣で来たばかりなので覚えることもお客さんや同じ仲居さんたちに気を使うことも多い中、そこはお部屋食なので独り立ちして部屋出しをしていました。お客さんは高いお金を出してるし失礼があってはいけない!楽しませたい!と、丁寧に丁寧に心がけて接客をする中、お客さんには旅館のこと、周辺の観光地、紅葉やお花の時期等々、、、とにかくいろんなバリエーションでお客さんから質問を受けるわけです!
仕事覚えるので精一杯であまり詳しくない土地、旅館のことなんてまだ手が回らなくて応えられないことばかり。その度「すみません、入ったばかりの新人で勉強不足です(汗)」の繰り返し。れおだすの頭の中は、楽しませてあげたいのにすらすら応えられない苦しみと、自分を下げれば下げる程どんどん低くなっていく自尊心。

初めての部屋案内

そんな中、滅多に練習もできなかった普段やらないお部屋案内を突然一人で行くことに!(汗)れおだすは先輩がやっていたことをとにかく真似して丁寧に対応しよう緊張不安の中、お客さんにまた質問されて堂々と応えられた!と思った途端「え?そうだっけ?」・・・突然自分の言ってることが正しいか不安になり客室に置いてある”御案内”をお客さんの前で広げて一緒に確認させていただいたわけですが、どうやらお客さんは「こうです!」と答えられない仲居さんは嫌みたいで後でクレームを入れられました。お高いお客さんにクレーム言われるのって、その辺のレジ業務でクレーム言われるより怖いですね。自分対お客さんで、クレーム言われてるのは確実に自分のことってすぐわかっちゃうしクレームによっては人間性否定されかねない(汗)

れおだすはここからお部屋案内が少しトラウマでした(笑)

同僚(仲居のお姉さんたち)

もう一つ怖いものが、仲居のお姉様たち。そこの旅館はお客さんから仲居さん=女将級のお年のベテランというイメージがあるからなのか、若い子がいるにはいるがほとんどいなくてみんなフロントメンバー、、、

仲居さんって人それぞれのやり方があるので、私のやり方では〜というのが当たり前。しかし、入ったばかりなのでいろんな人にいろんなやり方を教えてもらうんです。そして、毎回水屋(パントリー)も違ってどこに何があるかいつもわからない。覚えること山積み・お姉さんのやり方に合わせるのと旅館のやり方にも合わせなきゃと気を遣うこと山積み・お客さんに提供する料理を覚えて出す順番も覚えなきゃで初めは日々必死でした!

そのぉ、、、女性社会なので女性特有の悪気のない心にグサっと刺さる言い方をする方っていますよね

きっと悪気はないんだろうけど、ついまだ仕事がおぼつかないれおだすを見て思わずウズウズしちゃって言い方がキツくなったり当たりが強くなってしまう方がいまして・・・(×2名程)一人はただ当たりが強くなってしまう方。もう一人は、早く一人前にしてくれようと面倒を見てくださった方なんですが、とっても目をかけてくれ過ぎて逆に負担に感じてしまった方でした。お母さんみたいでしたが(笑)とりあえずお二人とも、例えで言ったら”今から宿題しようと思っていたのに親に「宿題やりなさい」って言われてやる気無くす”みたいな感じでした!(笑)

運命の時ィッ!

悪気のない一言一言も積み重なり、でもれおだすは気にしないように日々を過ごす。

ある日かられおだすは

  • アラームが鳴る前や真夜中にパッと起きてしまうようになったり
  • 夢の中で仕事でもらうお客さんの情報の紙を永遠に眺めて「今日の担当のお客さんは何がアレルギーでお祝いの記念出来てて追加注文は何があって・・・」などずっと考えまくっていたり
  • ある日は生きるために食欲なくても食事をして、でも胃に入っていかなくて、でもまた食べて、、結局吐いてしまうという夢を見たり、、

あ、、これは完全にストレスか!え?適応障害の始まり、、、?まあ、早く気づけてよかった〜なんて思っていたら

なんらかの細菌が体内に侵入!声が出なくなりました!声帯が震えなくて声が出なくなったんですが、そこから一気に闇に堕ちました。

もうここに居たくない。ここから居なくなりたい。自分の意思とは反対にフラーっと道路に飛び出してそのままあの世行っちゃうんじゃないか。やばい、仲居さん向いてないかも。お客さん怖いかも。と、次々と出てくる負の感情。病院で検査してもらってる間、一人流す涙。

声が出ないんじゃ接客は出来ねぇと、お休みをもらっている間も色々考えてはどんどん闇の深くへ進んでいくだけ。友達に電話したくても声が出ないから電話はできない。少し声が出るようになってきた頃に、歌でも歌ってみようと暗い心を明るくしようとドライブしながら歌ってみるも全然歌えず、、歌うのも音楽も大好きなのにマジ絶望すぎて大号泣。

大号泣と言っても一瞬の涙で終わり、いつまでもスッキリしない。案外ずっと泣けないって辛いなって思いました。

そしてある時気づく。今自分の人格二人いる。自分二人いるのに気づいてしまったことの恐怖。

鬱れおだすvs自己肯定感高めれおだす

闇に堕ちてから、美味しいものを食べに行ったり、出かけたり、肯定的なれおだすが慰めの言葉をかけてみたりするも、全く響かない鬱れおだす。気分を変えようと普段絶対やらないような髪型にヘアカットしてもらってもダメ。どうにかこうにか自分の機嫌を取ろうとしてもびくともしない。

もうここから逃げようか

お休みをもらったとはいえ、人手の足りない観光業界。金土日曜日が一番お客さんが多いのでどうにかそこは頑張って出て欲しいと言われ、鬱なれおだすは渋々出勤します。通勤は旅館の寮から歩いてたった5分以内なのに、こんなにも暗い気持ちでどこかに向かったのは初めてでした。横を通る車に正面からこんにちはしてしまわないかも不安でした(笑)

なんだかんだ仕事をして、同じ水屋(パントリー)の人にも恵まれ、いいお客さんにも恵まれなんとか仕事はいつも通りちょっと楽しくできました。だから”自己肯定感高めれおだす”がひょっこり顔を出して、「なんか、、辞めなくても大丈夫じゃん?」と言うのです。でもすぐにそんなれおだすを出てこないように大きく出てくる”鬱れおだす”。

きっと”鬱れおだす”は、本体のれおだすがそのまま仕事を続けるとまたどんどん闇の世界へまっしぐらしてしまうのを阻止しようと守る為にデカイ顔をしているんだと気づきました。

この場所からいなくなるまで”鬱れおだす”はずっとデカイ顔してました。

まとめ 口から刃物

鬱の世界に足を踏み入れている間、なぜこうなったか原因を探せば探すほど本当の原因がわからなくなっていたとあるどうにかこうにか頑張って出勤した最終日。

れおだすはあの”悪気のない心にぐさっと刺さる”言葉のチョイスをする正直この旅館で一番苦手な方と同じ水屋(パントリー)になってしまいました(汗)(悪い人ではないんだろうけどなぁ・・・)

れおだすが水屋(パントリー)でお客さんのことでフロントに電話してる時の話。

れおだすがフロントに調べ物をお願いしていて電話繋いだままにしてる間に、ちょっとれおだすのうっかりミスなのか苦手なあの方のミスなのか食器が一つ割れてしまった事で注意を受けていました。それを電話越しで聞いていたフロントの子が「怖いですね、、(小声)そりゃ辞めたくなりますよね」と言ったのです。れおだすは、もはやこの人は嫌いなので何言われても気にしないようにしてたけど一番の原因はここにあったんだとようやく気づきました!れおだすの自尊心はここで傷つけられてただけなんだ。そう、れおだすにはこの敵が2人もいたんです!そして小さい旅館なので逃げ場がない!逃げて正解だったんです!

そしてこの問題は大きく捉えれば、世の中の自殺問題にも関係があるのかもなてことまで考えてしまったのです。

虐めが原因で自殺してしまった事件で、内部調査をしても虐めはなかったとよく言う。でもこれって、きっと加害者とされてる人には悪気は無く、さりげなく発していた言葉で相手を知らぬ間に傷つけていたんじゃないかと思うんです。だから言葉は刃物なんです。わかりやすい人を傷つける言葉よりも鋭くて深いのかも、、そしてこの蓄積で被害者とされる人は気づかずふとした瞬間に闇の中にいて気づいた時にはもう自分の体は取り戻せない段階にいるんではないかと

暗い話になってしまって申し訳ございません。

逃げるのも生きる術

こうしてれおだすはリゾートバイトをしてて途中退散をしたのでした。2年間ずーっと新しいところへ行き、新しいことをたくさん覚え、新しい人と出会っていろんな地域のお客さんとも触れ合っていろんな話を聞いてきました。それが楽しくてずっと続けてきたけど、時には長ーい休憩をして自分と向き合って癒してあげる時間が必要だと思いました。

鬱れおだすになった間に実家に帰って地元にいる心の友に会って話すことができました。友達に言われました。「人のこと愛してあげるのは案外簡単なんだ。でも自分のこと一番に愛してあげられるのは自分なんだ。自分のこと一番守れるのは自分なんだ。自分のこと癒してあげなさい。」と。

ひとまずれおだすは、しばらく先のことを考えず何も考えないニートになって本来の自分がやりたいことをやる期間に入ろうと思いました。

とにかく目の前の仕事をこなしてるだけだと、気づいた時には遅いこともありますね。もっと楽に人生歩もう。。。

この鬱れおだすになり始めてから辞めるまでは2週間の出来事でしたが、人は突然闇に入り抜け出すのも難しいんです。いろんな理由でいつまでも抜け出せなくて苦しむ人、闇にいるのに気づけてない人、闇との境目スレスレを生きてる人たくさんいるんだと思います。

少しでも辛くなったら弱音を吐かないとダメだ!そして逃げるんだ!

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